四百七十九話 上がる時給
コロナ感染者数の低位安定と緊急事態宣言解除と共に市中の賑わいは戻っています。お陰で飲食店等の混雑具合もふつうになりつつあります。但し、景気が戻れば、戻ればで急激に忙しくなるわけですが、一度流出した人材は直ぐには戻りません。クリスマス、年末、年始に備えて、取りあえずはバイトやパートで対処することになりますが、人を早急に集めるには時給を上げるしかありません。人不足と最低賃金のアップの影響と共に時給も高騰していますが、大都市の繁華街では通常に500円、1000円プラスの12月限定時給も拡がっています。そもそも外食業等はコロナ禍前から人手不足で、あれだけ見られた外国人の店員等が激減しているわけですから、人の争奪戦は長くなりそうです。
店舗はそのような状況ですから、製造や卸等の企業の人材も大きく影響を受けるでしょう。非正規社員の時給の上昇は、正社員の給与を高めます。人不足は非正規だけではなく正社員も同じですから、さらに上がることになります。銀行等の総研の予想では、4月の賃上げは昨年よりは上がるものの2.0%を若干下回るとしていますが、仮にそうだとしても賃上げの配分は例年とは変わりそうです。特に初任給、若年層、60歳以降の賃金水準のバランスを見直すことになるでしょう。
但し、オミクロン株の拡大でさきを読むのが難しくなりました。これから1月中までの感染者数をある程度抑えることができれば、景気は右肩上がりになりそうです。いずれにしても中小企業にとっては来年は難しい年になることは間違いなさそうです。
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