四百九十九話 現場のリーダーの役目とリーダーシップ
弊著「はじめてリーダーになったら必ず読む本」は、現場のまとめ役を担ったら、その心得と「何をすべきか」とを解説した本で、小さなチームをつくる観点からチーム・リーダーの役割全体をわかりやすく網羅しています。
経営者はチーム・リーダーにリーダーシップを期待しますが、リーダー・シップはそれほど重要な要件ではありません。中小企業で現場のまとめ役としてのチーム・リーダーにリーダーシップを求めたら、成り手はほとんどいなくなってしまうでしょう。そもそもチーム・リーダーの役目とリーダー・シップは直接には関係ありません。
リーダーシップを求めるよりも、会社は「何を期待しているか」、「何を求めているか」を伝えることの方がよほど大事といえます。リーダーの本はそのことをサポートするために書いた本です。
「指示・采配をテキパキと行い、次々起こる問題に対して間髪入れずに判断して行く」ことが苦手でも、腕っぷし自慢の漁船の漁師をまとめ、漁獲高を日本一に何度もする船長(漁労長)がいることが、リーダー・シップだけがリーダーに必要な資質ではないことを物語っています。
慢性的に人材不足の中小企業は、誰でもとは言えなくとも多くの人が「身につけられること」を積み上げていくしかないように思います。
✒自宅の近所にお住いの500名ほどの会社の社長さんが新刊を2冊購入してくださいました。「現場のリーダーが全体を知るにはとても良い本」とお褒めと研修で使いたいとの言葉を頂きました。一冊は電子書籍版で間違って購入されたようですが、持ち運びがよくて電車や飛行機の移動中に読めて気に入っているとのことでした。有難いですね。
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