第五百話 中小企業の冬賞与
大阪府下およそ1000社の中小企業の調査(うち約8割が20人未満)をまとめた大阪シティ信金のこの冬の賞与(予定)を見ると、「支給する」企業は昨年冬比で全体では2.9ポイント上がっていてコロナ前にほぼ戻したのの、卸、小売、サービスでマイナスとなっています。うち小売は▲6.1と大幅なダウンです。インバウンド効果で活況かと思いきや、コストアップが転嫁できていない厳しい状況が想像されます。
大きく伸ばしたのは運輸業で18.0ポイントアップですが、これは昨年の▲15.7の反動といえそうです。最も「支給する」比率が高いのが建設業で一人当たり平均支給額も321,966円と製造業(311,282)を抜いて最も高くなっています。確かに大阪市内のクレーンの稼働状況を見ても納得できそうです。
データで少し気になるのが「支給事情」です。全体での支給率は上がっているものの、「多少無理をして支給する」のが昨冬比10.4ポイントも増加し、近年で見ても最も高くなっています。とくに製造業が23.2ポイントと一番増加しています。これは人材不足、人の採用と維持に苦戦している姿が現れているように思われます。
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