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2024年1月

2024年1月30日 (火)

第五百二話 仕事を深める

 中小企業にとって、これから重要になる施策はいかに仕事を「やりがいのあるもの」にするかでしょう。大手と差別化をはかり、人材の獲得と定着を高めるのに、賃金だけではどうしても限界があります。
 「やりがい」は「業績数値の追求」や「役職位を上げる」など人によってことなりますが、純粋に「仕事を深めたい」という人が増えたのは確かです。それは会社が求めるものとも合致するでしょうし、良い傾向ともいえそうです。
 では「仕事を深める」にはどうすれば良いかですが、会社の仕事内容によってかなり異なります。例えば、営業主体の卸売業などは、「仕事を深める」ことと「部署の責任者になる」「何人かを動かして組織目標を達成する」ことと、あまり乖離はありませんが、スキルとしては見えにくいといえます。製造業などだと「仕事を深めたい」が「人を使う仕事は苦手、避けたい」という人も多いでしょう。でも、スキルとしては見えやすく、ステップアップしやすいともいえます。
 これからは、「仕事を深める」ことについて、具体的にどうすることで、どのように伝えれば良いか、自社の仕事と照らし合わせてよく検討する必要がありそうです。また、その場合に目標管理の手法はおおいに役に立つと思われます。

✒弊著の出版社から書店フェアの写真が届きました。有隣堂ららぽーと豊洲店と住吉書房元住吉店で、自己啓発関連のビジネス書のフェアのようですが、Photo_20240130102702 Photo_20240130102701 こうして並ぶとなかなかインパクトがあります。わたしの本も良い場所に2冊並んでいて、有難いですね。

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2024年1月 5日 (金)

第五百一話 令和6年

 はじめに、元日に能登半島で発生しました地震で犠牲になられた方々にお悔やみ申し上げますと共に、被災された多くの皆様にこころよりお見舞い申し上げます。また、被災された方々の安全と一日でも早い復興を祈っております。
 今年の日本経済の目玉はやはり賃上げです。でも、その賃上げは二つあり、その一つは春闘で大手の数字です。もう一つは中小の賃上げです。
 大手の賃上げは7月くらいには結果がわかります。すでにイオンはパートの賃上げを7%と謳っています。それに対して中小は大手の春闘の後から始まり、年末くらいまで交渉やらが続きます。また、結果の数字もはっきりとしないところが多いです。よって、日銀も数字が明確に出なくとも大勢が判明すれば、方針転換を実施すると言っています。
 大手は好決算が予想されますが、値上げを転嫁できていない、人不足で売上機会を逃しているなど、中小はもう一つのところが多いです。インバウンド効果も恩恵を受けているのは大手だけで、中小にはまだまわって来ていないと言えます。
 したがって、今年のカギを握る中小の賃上げですが、人不足で初任給を上げざるを得ないというトリガーだけではもう限界に来ていると言えるでしょう。但し、明るい兆しはあります。昨年3月と9月に行われた経産省の価格転嫁調査結果は価格交渉が半年で大きく増加したものでした。間もなくその効果が出始めると思われます。

✒イラストは、おそらく穀物をサイロに荷揚げする貨物船と思われますが、この大きな船は地球の裏側から来たのかも知れません。夕焼けに染まImg_5807 り、船の灯りも燈りはじめています。もう暗くなる前の美しい僅かな一瞬ですが、地球も周っているし、経済も地球を周っているという壮大な感覚を感じさせてくれます。佳い一年になって欲しいものです。

 

 

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