第五百六話 最賃50円アップ
政府から最低賃金の目安が発表されました。各都道府県一律50円アップが目安で、これから各都道府県で検討され10月までに決定します。おそらく、50円超えとするところはあっても、以下はないでしょう。人不足の状況で、人材が流出してしまいかねないからです。
大阪府で現在の1064円が1114円となります。月間所定労働時間が170時間とすると、189,380円となり、正社員の高卒初任給はこれより上げないとならなくなります。50円は約5%の昇給にあたりますから、結局、順次賃上げが必要になって来ます。
この対応策として、中小企業は、値上げか、生産性のアップで吸収するしかないでしょうが、すぐにできるものではありません。しかも、政府は2030年代半ばまでに1500円を目指すとしています。これを本当に実行するとなると、現在の最賃の全国平均が1004円、10月から1054円ですから、これから10年間、均等にしても毎年45円程度は上がることになります。
このままだと中小企業の多くは、仕事のあり方を変えないとならなくなるでしょう。ビジネスモデルを根底から、考え直さなくてはならない会社も出てくることになりそうです。
✒ 日本列島は記録的な猛暑日が続いています。イラストは堺 の旧灯台ですが、カンカン照りの陽射しから逃げる場所はありません。抜けるような青い空に白い塔は映えますが、ひたすら夜が来るのを待っているように思えてしまいます。
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